chronic life

I can (not) have relations.

2017年5月の読書まとめ

 4月から持ち越した三冊も読み終え、今は丁度谷間の時期です。

5月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:2499
ナイス数:37

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)感想
あー、二重辛苦(ダブルシンク)。
読了日:05月05日 著者:ジョージ・オーウェル
皆殺し映画通信 冥府魔道皆殺し映画通信 冥府魔道感想
何とか(Amazonその他で)延び延びになっているらしい『地獄旅』の発売前に読了。毎年恒例のあの指数、2015年は9/50だったんですが、恐らく近い内に『THE HYBRID 鵺の仔』は観るつもりなので、10/50になると思います。
そして、「地域発映画」とNHKがやっている《地域発ドラマ》についても比較検討してみたいところです。アレも色々ねぇ……。
読了日:05月06日 著者:柳下毅一郎
青が破れる青が破れる感想
文藝賞受賞作を読むのは恐らく、磯﨑憲一郎『肝心の子供』以来かと。どうにも狙いと天然の線引きが難しいな、と。敢えて「純文学」のパロディをやっているのか、凡て本気のストレートなのか……。どちらにせよ、「っぽさ」だけが残る読後感でした。
読了日:05月07日 著者:町屋良平
大きな鳥にさらわれないよう大きな鳥にさらわれないよう感想
こういう小説に出合いたくて、私は本を読み続けているのだなぁ、としみじみ痺れる。「Interview」のおれ、好きだなぁ。〈新潮〉っぽいと思っていたんですが、〈群像〉でしたね。『変愛小説集 日本作家編』所収の「形見」のみ再読。
読了日:05月09日 著者:川上 弘美
アイドルになりたい! (ちくまプリマー新書)アイドルになりたい! (ちくまプリマー新書)感想
『笑う招き猫』の行き帰りで読んでいたら、色々なことを考えてしまいました。敢えて、これ以上は詳しく申しませんが……。
天皇もアイドルであるならば、ファンもアンチもいることでしょう。勿論、まるで存在しないかのように無視するか、或いは無関心な人が多いこともまた。だから何だ?と云われると困ってしまうんですが、「なりたい!」と対に「辞めたい……」もあると云う、当たり前の事実を想起する平成29年に。
読了日:05月10日 著者:中森 明夫
聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた (講談社ノベルス)聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた (講談社ノベルス)感想
ミステリーにおける、稚気と論理のバランスについて考えながら読んでいた。その鮮やかなる融合の達成を願って……。「容疑者は高々……七十億強」(p.261)いいフレーズですね。
読了日:05月19日 著者:井上 真偽
百億の昼と千億の夜 (ハヤカワ文庫JA)百億の昼と千億の夜 (ハヤカワ文庫JA)感想
凡そ二十年ぶりの再会(と敢えて云いたい)。嗚呼、魅了……!
読了日:05月29日 著者:光瀬 龍
火蛾 (講談社ノベルス)火蛾 (講談社ノベルス)感想
《山》に行くまでは些か読みあぐねていたんですが、そこから先は一気に。いやー、恐れ入りましたね。終盤のこういう感じ、好きだなぁ。
読了日:05月30日 著者:古泉迦十

読書メーター

2017年4月の読書まとめ

 4月はどうも、脳を揺さぶられるような本が多かったですね。因みに、今は『一九八四年』『火蛾』『皆殺し映画通信 冥府魔道』を併読しております……。

2017年4月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1395ページ
ナイス数:31ナイス

恐怖小説 キリカ恐怖小説 キリカ感想
CZS(超・絶・賛)!!
読了日:4月6日 著者:澤村伊智
シン・ゴジラ論シン・ゴジラ論感想
藤田直哉、二冊目の単著。「『シン・ゴジラ』論」であり、「シン・『ゴジラ論』」でもある。やはり、過去の《ゴジラシリーズ》も「ビートたけし第一回監督作品」も観なくてはなぁ……。『新世紀ゾンビ論』も近い内に。
読了日:4月10日 著者:藤田直哉
新世界崩壊 (講談社ノベルス)新世界崩壊 (講談社ノベルス)感想
上小野田警部が好きだ、と声高に表明することは些か憚られるが、その気持ちを無碍にも出来ない。一つや二つ見破れても、凡てのネタを看破することは容易ではないだろう。そしてまた、私は新たな世界を夢想する。それも吝かでないな、と嘯きながら……。
読了日:4月14日 著者:倉阪鬼一郎
断片的なものの社会学断片的なものの社会学感想
読みながら考えていた、ある断片をここにも記す。「勤労の義務」や「働かざる者食うべからず」と云う、目には見えないが確実に存在している鎖(「呪い」と言い換えてもいい)から完全に解放されることは難しい。それは仮令、実際に労働をしていなくても、いや寧ろ、していない時こそ強く意識させられる。自らを否定する、逃れ難い抑圧として。「不労の自由」が、鼻毛が出ていることと同じくらいの軽さになればいいのに、と願って。そして、「厭々働かざるを得ない人」が一人もいない社会を目指して(キリンジの「エイリアンズ」を聴きながら……)。
読了日:4月19日 著者:岸政彦
超企画会議超企画会議感想
先達ての『断片的なものの社会学』同様、本書を読もうと思ったきっかけも『トーキングフルーツ』だった。正直、書き手としての川村元気にはあまりいい印象がなかった。いい噂を聞かなかった、と云ってもいい。それに私は、ハリウッドの映画や映画人に関しては、極めて無知だ。そういう前提で読んだ、訳です。さて、「J.J.エイブラムスと『ゴジラ』を作ったら?」は、後の(川村Pはノータッチの筈の)『シン・ゴジラ』を経てから読むと、実に示唆的に感じられた。
読了日:4月19日 著者:川村元気
四重奏 Quartet (講談社ノベルス)四重奏 Quartet (講談社ノベルス)感想
あるリストの中で「☆」のついている最も古い作品だった……と、これくらいなら書いても大丈夫だろうか?
2017年春に読むには、些か過剰に期待してしまうタイトルですが、こちらは2001年4月の作品。
判る……判るんだけど、笑えるところまでは突き抜けていない感じ。所謂「ホップ」の段階と云いますか……。さて、次の「ステップ」はどれかな?
読了日:4月22日 著者:倉阪鬼一郎

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2017年1〜4月の映画まとめ

 色々と考えまして、映画についても記録を残しておくことにしました。

 先ず1月。映画館で観た作品が4本、DVDやTVその他で観たのが8本、併せて12本。
 次に2月。映画館7本、その他14本、併せて21本。1〜2月の小計33本。
 続いて3月。映画館6本、その他24本、併せて30本。1〜3月の小計63本。
 そして4月。映画館6本、その他14本、併せて20本。1〜4月の小計83本。

 特に印象的だった作品としては『ANTIPORNO』『お嬢さん』『3月のライオン 前編/後編』『哭声/コクソン』『牯嶺街少年殺人事件』と云った辺りでしょうか。今年は海外の作品も(例年よりは)観てますね。
 まだまだ浴びるように映画を観ていきたいと思います!

 詳細は岸ヰ了さんの映画レビュー・感想・評価 | Filmarks映画で。